CONDUCTORS

指揮者

原田幸一郎 / Koichiro Harada

 1945年生まれ。8歳でヴァイオリニストとしてデビュー。桐朋学園、ジュリアード音楽院で、西村新太郎、宗倫安、鷲見三郎、斎藤秀雄、ポール・マカノヴィツキー、ドロシー・ディレー、イヴァン・ガラミアンの各氏に師事。
 1969年、東京クヮルテットを結成、12年間第1ヴァイオリンを務めた。クヮルテットの一員として世界各国を演奏旅行し、国際的な評価を得て、全世界で絶賛される。エディンバラ、ルツェルン、サウス・バンク、タングルウッド、モーストリー・モーツァルトをはじめ数多くの有名なフェスティバルにも出演した。DGG、CBS、RCA、ヴァンガードに録音を残し、スイス、モントルーのグランプリ・ディスクを受賞、また、グラミー賞にもノミネートされた。
 1981年、東京クヮルテットを離れ、その夏にイタリアのスポレト音楽祭に招かれる。クリーヴランド音楽院でヴァイオリン科主任教授を務め、エール音楽院でも教鞭を取るかたわら、ニューヨークのリンカーン・センター・チェンバー・ミュージック・ソサエティやワシントンD.C.のケネディ・チェンバー・プレイヤーズのゲストとして数々の演奏会に出演し、高い評価を得る。1981年以降、アスペン音楽院の教授陣に加わる。
 1983年から日本に居を移し、室内楽の第一人者として、幅広い活動を行なう。ピアノの野島稔、チェロの毛利伯郎と東京ピアノ・トリオを結成、日本のみならず、イタリア、ドイツなどにも招かれ好評を博した。1986年、ヴァイオリンの数住岸子と共に室内楽シリーズ”NADA(ナーダ)”の企画をスタートし、高度のアンサンブルと音楽性で高い評価を集めた。1990年からは、水戸芸術館のレジデント・カルテットとして水戸クヮルテット、レジデント・アンサンブルとしてATMアンサンブルを結成、豊かな音楽性と編成・ゲストの柔軟性で、室内楽の魅力と新たな楽しみを伝えつづけ、高い評価を得ている。
 指揮活動にも意欲を見せ、新日本フィル、紀尾井シンフォニエッタ東京、東京シティ・フィル、大阪フィル、札幌交響楽団、京都市交響楽団の定期演奏会をはじめ、読売日本交響楽団、新星日本交響楽団、九州交響楽団、桐朋オーケストラ、神戸室内合奏団、しらかわフレッシュ・アンサンブル、倉敷音楽祭祝祭管弦楽団などを指揮し、室内楽奏者ならではの音楽性と指揮で、高く評価されている。1999年4月には、ニューヨークでも指揮デビューを果たした。
 現在、桐朋学園教授。国際的にその実力が広く高く評価されており、日本の音楽界、特に室内楽と教育の分野での今後の貢献に大きな期待が寄せられている。



鷹羽弘晃 / Hiroaki Takaha

 桐朋女子高等学校音楽科(共学)作曲専攻を経て、2001年桐朋学園大学作曲理論学科卒業。作曲を三瀬和朗、権代敦彦、ピアノを三瀬和朗、ローラン・テシュネ、藤井一興、指揮を小泉ひろし、秋山和慶の各氏に師事。現在母校で後進の指導にあたっている。
 1999年、第68回日本音楽コンクール作曲部門入選。ピアノ演奏では1999年第9回日本室内楽コンクール第1位(ヴィオラとの共演).2003年「otoの会新作コンサートシリーズ」にて自作初演を含むリサイタルは好評を博した。指揮者としても多くの邦人作品の初演に携わる他、同窓生を中心に「オーケストラ・アニマ」を結成。2001年3月に調布グリーンホールにて卒業記念公演を行った。文化祭では学生会オーケストラを率い、バンドネオン奏者小松亮太氏、ギタリスト鈴木大介氏らと共演。三善晃「花火の音楽」やストラヴィンスキー「春の祭典」などを演奏している。